せむし茶屋せむしぢゃや
連れをわざと汚く仕立てた旦那が、化粧を落とされて逆に困る話。
あらすじ
背中にこぶのある金持ちの旦那が、出入りしている男前のよい幇間を、いたずらにわざと肌の汚らしい姿に仕立てあげ、住吉詣りに連れて行きました。
道中、宿の仲居たちが幇間を汚がって近寄らないので、旦那はこの様子を見て笑っていましたが、幇間のほうは内心穏やかではありません。
幇間は自分の顔に貼っていた薬をはがし、もとのきれいな顔に戻って出て行きました。その様子を見ていた仲居たちは、思いがけない一部始終に目を丸くします。
驚いた仲居たちは旦那のもとへ行き、こう言いました。「あなたも背中のザルを出しなさい」
成立と背景
上方に伝わる話で、「三人片輪」という、これとよく似た筋立ての噺もあります。
原話は、天明八年に江戸で出た『独楽新話』という笑話本に収められている、「女郎買」という小ばなしです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

