落語の演目

三人絵かきさんにんえかき

滑稽噺江戸上方

別題: 三都三人絵師

三人の絵師が腕比べをし、江戸の男が墨一色で言い抜ける話。

あらすじ

京、大阪、江戸から来た男が三人、同じ宿に泊まり合わせました。京と大阪の二人が江戸の悪口を言っているのを小耳にはさんだ江戸の男は腹を立て、部屋に乗り込んできます。

京、大阪の二人が絵師だと名乗ったので、江戸の男もとっさに自分も絵師だと出まかせを言いました。そこで江戸の男の発案で、三人が一円ずつ出し合い、一枚ずつ絵を描いて一番うまいものが賞金を総取りすることになります。

まず京の絵師が、木挽き職人が大きな木をひいているところを描いてみせると、江戸っ子は「おがくずが描いてない」とさっそくけなしました。

続いて大阪の絵師が、子に飯を食べさせる母親の絵を描くと、江戸っ子は「母親は子に口をアーンと開けてみせるものだ。こんな澄ました顔では情がこもっていない。金はおれのものだ」と決めつけます。

「だが、おまえさんも描いてみせなければ勝負にならない」と言われた江戸っ子は、仕方なく筆を取り、紙をまっ黒に墨で塗りつぶしました。

「なんの絵じゃ」と聞かれた江戸っ子は答えました。「暗闇から牛を引きずり出す絵だ」

成立と背景

三人が一枚ずつ絵を競う趣向の噺で、禽語楼小さんが演じていましたが、現在はあまり手がける演者がいません。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ