落語の演目

逆い夢さかいゆめ

滑稽噺上方落語が原話

別題: 大和橋

長々と語った夢の吉凶を、橋の南詰か北詰かで判じる話。

あらすじ

ある男が、聞き手に夢の話を語って聞かせます。天気が良いので住吉さんへお参りしようと家を出たところから始まる、長い長い話でした。

道中、古手屋で羽織を買い、なじみの女の消息を尋ね、日本橋筋の毘沙門さんに参るなど、あちこち巡り歩きます。そのたびに、駕籠に乗った女を芝居の登場人物になぞらえたり、通りすがりの駕籠屋を芝居の脇役の名で呼んだりして、次々に芝居がかりの人物を織り込んで話を進めていきました。

すっかり夜もふけたため、家路を急いで大和橋にさしかかったところ、盗賊の一味に出くわします。石川五右衛門をはじめとする名だたる盗賊たちが手下を大勢連れており、ここを通ったことは言うなよと、手のひらにたくさんの金をくれます。ありがたいと思ったところで目が覚めた、という夢でした。

話を聞き終えた相手は「それは大和橋の、北詰にいたのか南詰にいたのか」と尋ねます。男が「南詰でおました」と答えると、相手は「そら、あかん」と言いました。男が「なんでだす」と理由を尋ねると、相手はこう答えました。「さかい、夢や」

成立と背景

サゲは、南詰が堺の方角にあたることから地名の「堺」と、理由を表す上方ことばの「さかい」を掛けたもので、見た夢が逆になるということわざ「夢は逆夢」を踏まえています。上方に伝わる話で、三代目笑福亭松鶴の口演の記録が雑誌に載っています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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