賽投げさいなげ
女房を表へ投げ出した男が、巡査に博打と決めつけられる短い話。
あらすじ
ある晩のこと、ちょっとした言い争いから、とうとう夫婦げんかになってしまいました。腹を立てた亭主は、女房の腕をつかんで表口まで引きずっていき、そのまま外へ勢いよく投げ出します。
ちょうどそこへ巡査が通りかかり、亭主を呼び止めてとがめます。「お前は博打を打ったな」亭主は驚いて「いえ、女房が口答えをしたので、外へ放り出しただけです」と弁解しました。
それでも巡査は「いや、博打だ」と言い張ります。「どうしてです」と亭主が尋ねると、巡査はこう答えました。「サイを投げた」
成立と背景
「相撲の蚊帳」という演目に似た趣向の噺です。原話は、文政七年に出た笑話本に収められている「夫婦」という一編です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

