ろうそくろうそく
別題: ろうそく食い、火の用心
ろうそくを知らない村で、使い方をあれこれ考える話。
あらすじ
ろうそくのない国から来た男が、江戸みやげにろうそくを買って村中に配りましたが、使い方は教えませんでした。村人たちは、これが何なのかとあれこれ詮議をはじめます。
知ったかぶりの男が「これは魚だ」と言い出したので、味噌汁に入れて食べてみることになりました。ところが入れてみると油が浮いてろうそくがやせてしまい、口に含むと歯にくっついて変なにおいがし、胸がむかむかしてきます。
そこへみやげを配った当人がやってきたので、味噌汁をすすめると、それは食べ物ではなく夜に火をともすものだと教えられ、大さわぎになりました。
腹の中で火事でも起きたら大変だと、ろうそくを食べた連中は鎮守の森の池に飛び込み、首だけ出して一安心しています。
そこへ一人の六部がやってきて、人の声がするので見てみると、池にいくつもの首が並んで浮いていました。狐狸妖怪のしわざにちがいないと思い、火を見せれば驚くだろうと、たばこの火玉を池に投げ込みます。
池の中の連中がおどろいて叫びました。「火の用心、火の用心」
成立と背景
サゲは「火の用心、身の用心」ともいい、上方では「ろうそく食い」の題で演じられます。原話は安永四年に大坂で出た笑話本に収められている「蝋燭咬」とされ、品川の円蔵がよく演じていました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

