鹿鍋ろくなべ
隣から借りた鍋で獣肉を煮た男が、詫びに行って言い返される話。
あらすじ
昔は牛や豚などの獣肉を食べるのをはばかる風潮があり、鹿と呼びかえてごまかしながら食べていました。
ある日、肉を食べようという話になりましたが、鍋ににおいがつくといけないというので、隣から鍋を借りてきます。
煮炊きを始めてから、においが隣に筒抜けになっていることに気づき、あわてて隣家へあやまりに行きました。実は鹿を煮たので、新しい鍋を買って返すと申し出ます。
すると隣の主人はこう言いました。「いや、貸したんはニカワ鍋や」
成立と背景
上方に伝わる噺です。獣肉食を忌みきらうという当時の感覚が今では伝わりにくくなり、演じ手が少なくなっているといわれます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

