利休の茶りきゅうのちゃ
利休のもてなしぶりに感心する秀吉と、面白くない曽呂利の話。
あらすじ
利休は秀吉に茶の心を説いて気に入られていましたが、これが曽呂利新左衛門には面白くありません。
雪の降ったある朝、細川、蜂須賀、栗山の三人が雪見の挨拶に訪れたので、新左衛門は彼らを引き連れて、突然利休の家を訪ねるよう秀吉にすすめました。寒い朝だから利休もまだ寝ているだろうという魂胆でした。
ところが利休はまったくうろたえず、飛び石の上にさん俵を置いて雪が積もらないようにし、湯も沸かして一同を迎えます。飯を所望されると手早く炊き上げ、柚子味噌を添えて出しました。
秀吉が感心してほうびを取らせようとしたので、新左衛門はますます腹を立て、わざと飛び石を外れたところを歩きます。利休はむっとして、こう書いた紙を渡しました。「人なれば石の上をも行くべきに、雪を蹴るのは犬にこそあれ」
新左衛門も負けじと書き返します。「沖座敷雪に尾を振る利休かな」
二人が「犬め」「チンめ」といがみ合いはじめると、秀吉がふり向いてこう言いました。「これこれ、犬同士のけんかなら予の顔に免じろ」
成立と背景
秀吉の顔が猿に似ているという評判にかけたサゲです。初代三遊亭円右が演じていました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

