女天下おんなてんが
女房に頭の上がらない男たちが学者に相談し、学者もまた同じだと分かる話。
あらすじ
魚屋を営む金太は、日ごろから口うるさい女房の尻にすっかり敷かれきっています。そこで隣に住む銀行員の山田さんに頼み込み、女房に意見をしてもらおうと思い立ちました。
ところが頼られた山田さんも、実のところ自分の奥さんにいつも小言をいわれてばかりの身の上でした。そこで二人は、老学者として知られる根津先生のもとへそろって相談に出かけます。
根津先生は金太たちを意気地なしだと厳しく叱りつけますが、当の先生自身も、自分の奥様が外から帰ってくるなり、たちまち態度を変えてすっかり平身低頭してしまう始末でした。
情けなくなった山田さんと金太は連れ立って身投げしようとしますが、そこへ根津先生が慌てて逃げ出してきて二人を引き止め、こう頼み込みました。「わしは君たちの奥方に意見をするから、君たち二人で僕の家内によくよく言い聞かせてほしい」
成立と背景
この噺は、明治時代に益田太郎冠者という人物がみずからこしらえたものと伝わっており、当時、世相を映して数多くつくられていた新作落語のひとつに数えられているということです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

