帯屋おびや
浄瑠璃の「語る」を「騙る」と取り違えた役人が、二人を番所へ引く話。
あらすじ
浄瑠璃の太夫と人形遣いが、話しながら道を歩いています。きょうの帯屋はよく語れたな、自分でも気持ちよく語れたと思っている、あれなら人形も使いやすい、といったやりとりです。
これを通りがかりの役人が聞きとがめました。帯屋をかたったとはけしからん、ほかにも余罪があろう、ほかにもかたったことがあるだろうと詰め寄ります。
二人は浄瑠璃の演目のつもりで、きのうは酒屋をかたり、おとといは質屋をかたりましたと答えました。役人はけしからん、番所へ来いと言います。
「いえ、かたったんは私ですが、使うたんはこの人です」。
成立と背景
浄瑠璃を語ることと、だますという意味のかたることの食い違いで組み立てた噺ですが、後者の言葉は今では通じにくくなっています。上方の噺です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

