落語の演目

軒付けのきづけ

滑稽噺上方落語が原話義太夫

別題: 軒付け浄瑠璃

義太夫にこった男が、修業のため人家の門口で語って歩く話。

あらすじ

義太夫に凝りだしたという男が、隠居のところに遊びに来ました。隠居にどれくらい稽古が進んだかと聞かれ、忠臣蔵の五段目を一つ覚えただけで、しかも寄合の席で語って失敗したのだと打ち明けます。

ここで語りましょうかと言い出す男に、隠居はみその味が変わってしまうからと理由をつけて断り、かわりに軒付け仲間を紹介しました。

軒付けとは、義太夫を志す素人が、夜ごと知らない家の戸口に立ち、腕試しに語って回る修業のことでした。運よく気前のよい家に当たれば、うなぎを馳走してもらえることもあると聞き、男はさっそく仲間に加えてもらいます。

ところが、いつも弾いてくれる佐吉が急に都合がつかなくなり、かわりに紙屑屋の天さんが三味線を受け持つことになりました。天さんの三味線はひどいもので、あちこちの家で「子供が寝ついたところなのに」としかられてしまいます。

仕方なく、のり屋の耳の遠いお婆さんのところなら大丈夫だろうと出向いて語ると、お婆さんは「上手な浄瑠璃やなあ」と褒めました。わけを尋ねると、こう答えました。

「いま食べているみその味が変わらなんだ」

成立と背景

上方ばなしで、正式な題を「軒付け浄瑠璃」といいます。橘ノ圓都が十八番としていました。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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