握り屁にぎりべ
屁を捕まえろと言われた与太郎が、別のものをつかむ短い話。
あらすじ
与太郎が「屁玉というものがあるか」と尋ねます。からかい半分に「あるとも、欲しければ一つひってやろうか」と言われ、与太郎はうなずきました。
からかい半分の男はおもむろに尻をまくり上げ、「さあ、出たらすぐつかまえろよ」と念を押しながら、一発ブウとやってみせました。
とたんに与太郎が「アイタタタ」と声を上げます。わきで見ていた別の男が、不思議そうに「どうした与太郎、つかまえたか」と尋ねました。
与太郎はこう答えました。「ううん、屁は逃がしたが、への子をつかんだ」
成立と背景
「への子」は男性器を指す言葉です。上方ではサゲを変え、あけてみたら本物だったという型で演じられます。原話は、享和二年に江戸で出た「文武久茶釜」に収められている「屁」です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

