二丁ろうそくにちょうろうそく
けちな主人の子のお七夜で、小僧が余計なことをしてしまう話。
あらすじ
けちで知られる商人の吝右衛門は、女房を持てば物入りになると、四十を過ぎても独り身を通していました。とうとう番頭に強くすすめられて、ようやく所帯を持つことにします。
身ごもった女房を家に置けばまた金がかかるからと、吝右衛門は早々に実家へ帰してしまいます。生まれたのは男の子で、祝いの物入りを思うと、吝右衛門の顔は晴れませんでした。
お七夜の祝いの日、吝右衛門は小僧の定吉を連れて女房の実家へ向かうことになりました。出かける前に、ある知恵を定吉に授けます。
帰り際に門口でちょうちんへ火を入れろと言われたら、うっかりろうそくを忘れたと申し出ること。そうすれば先方は、途中で消えたときの控えまで合わせて二丁のろうそくを持たせてくれるのがしきたりだから、少し歩いたところで灯を消してしまえば、まるまる得になるというのです。
ごちそうになって帰ることになり、吝右衛門が「ちょうちんをつけろ」と言うと、定吉はこう切り出しました。「旦那、たいへんなことをしちまいました」「なんだ、ろうそくを忘れて来たな」「いや、忘れて二丁入れて来ました」
成立と背景
このあと「位牌屋」という噺へ続けて演じることもあります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

