ねぎまの殿様ねぎまのとのさま
居酒屋のねぎま鍋を気に入った殿様が、屋敷でも同じものを求める話。
あらすじ
殿様が、わずかな家来を連れて馬に乗り、雪見に出かけました。まず不忍の池のほとりにある弁天を拝んでから、隅田川へ向かうつもりでした。
上野袴腰にさしかかったところ、一軒の居酒屋からねぎま鍋のにおいが漂ってきて、空腹を覚えます。殿様は立ち寄って酒と肴を注文し、樽に腰かけました。
ねぎまのネギをかむと熱い汁が出てきて、のどに鉄砲を撃ち込まれたようだと驚きます。良い酒のことを符牒でダリと呼ぶと聞き、殿様はこれに興味を持ちました。隅田で雪を眺めたあと、屋敷へ帰ります。
次の日には、庭に面した座敷で酒宴を開くことになり、殿様は「料理はねぎまがよい。酒は悪いものはいかん、ダリを持て」と命じました。
料理番は面食らいながらも、ねぎまをこしらえて差し出します。殿様は満足げにこう言いました。「樽の腰掛けを持て」
成立と背景
同じ趣向の噺は講談にもあり、そちらでは主人公が雲州の不昧公とされています。料理番が作ったねぎまがまずかったので、上野の居酒屋の亭主を呼び寄せ、そのまま料理番として召し抱えるという筋になっており、現在は古今亭今輔が演じています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

