波平行安なみのひらゆきやす
刀の銘を読めない男が、学者と和尚に別々の読みを教わる話。
あらすじ
刀を手に入れた男が、「波平行安」という銘をどうしても読めません。博識を自任する漢学者のもとを訪ね、読み方を尋ねることにしました。
先生は刀をひとしきりためつすがめつしたあと、もっともらしい顔つきで「これは、波平かにして行くこと安しと読むのだ」ときっぱり教えました。
男は「そうですか」と一度は納得して帰りましたが、刀の銘にしてはどうも長すぎると思い直し、今度は紙に書き写して寺の和尚のところへ持って行きます。
和尚はこう言いました。「うーん、これはハビラギョウアンと読むのじゃが、どなたの戒名じゃ」
成立と背景
「平林」「八五郎坊主」と同じ仕掛けの噺です。原話は、安永五年に江戸で出た「鳥の町」にも収められている「刀の銘」で、波平行安は刀鍛冶の銘とされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

