長袖ながそで
小僧を連れて座敷に上がった和尚が、時刻の知らせで慌てる話。
あらすじ
寺の和尚が、小僧を連れて芸者遊びをしているところを見つかってしまいます。連れて行ってほしいとせがまれ、仕方なく商人の隠居だと偽って出かけることになりました。
座敷に上がった芸妓は、今日は用があるので十時になったら知らせてほしいと下の者に頼んでおきますが、下の者たちは眠り込んでしまいます。
芸妓が二階から下りて来て「あら大変、十時だ」と言うのを聞いた小僧は、慌てて二階に駆け上がり、和尚にこう伝えます。「大変です。お住持だということがばれました」
和尚は「いや、そうじゃない。あの芸妓が十時になったら帰ると言っていたから、大方時計のことだろう」となだめ、小僧は「ぼろを出すことはありませんね」と安心します。
小僧が「奥の手は見せませんか」と尋ねると、和尚はこう答えました。「そうよ、長袖の身じゃから」
成立と背景
上方に伝わる噺です。「まだおつとめは済んでいない」という、別のサゲで演じられることもあります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

