長持ながもち
若い二人の逢瀬をのぞこうと長持に隠れた二人が、騒ぎを起こす話。
あらすじ
八つぁんと熊さんは、前夜にもめ事を丸く収めてもらった礼として、長屋の頭のもとを訪れていました。すると頭が急に「すまないがすぐ帰ってくれ」と言い出します。
訳を尋ねると、町内の近江屋の若旦那と許嫁のお花が、頭の家を借りてゆっくり語り合いたいというので、場所を貸すことになったのだといいます。
興味を引かれた八つぁんと熊さんは頭に頼み込み、大きな長持の内側に身をひそめて、二人の様子をこっそりうかがうことになりました。
若旦那とお花があまりに睦まじい様子を見せるので、たまりかねた八つぁんが「あまり見せつけるない」と長持から飛び出し、二人で長持をかついで走り回ります。驚いた若旦那とお花は外へ逃げ出してしまいました。
帰って来た頭が、八つぁんと熊さんに小言を言いながら「若旦那の縁談も、初めにこんなけちがつくようじゃ長持ちはしねえぞ」と言うと、二人はこう答えました。「なあに、長持があったから、この騒ぎだ」
成立と背景
上方に伝わる艶笑噺です。上方では「長持は横町へ放ってきた」という、別のサゲで演じられます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

