長尻ながっちり
別題: 藪医者、外科本道
話の長い医者を追い返そうとした嘘が、かえって長居を招く話。
あらすじ
話好きで長居の医者が、あるお店の主人と話が合い、外科と本道(内科)の話を始めるときりがなく、番頭や手代は困り果てていました。
主人が留守のときにこの医者がやって来たので、長居されては困ると、番頭は「このあたりに追いはぎが出る」と脅して帰らせます。
ところがほどなく、医者がじゅばん一枚の姿で戻って来ます。店の者たちは、嘘から出た真かと驚き、「追いはぎが出ましたか」と尋ねました。
医者はこう答えました。「いや、物騒だと聞いて家へ帰り、じゅばん一枚になって来たから安心だ。これからゆるゆる外科と本道の話をいたそう」
成立と背景
初代柳家小せんが得意とした噺で、ほかにはあまり演じ手がありません。原話は、安永三年に上方で刊行された笑話本に収められている「噺数寄」だとされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

