落語の演目

無筆の医者むひつのいしゃ

滑稽噺医者女房

字の書けない医者が、薬の名を絵で記した帳面を見せる話。

あらすじ

字の書けない医者が、往診に使う薬の名前を絵で描いた帳面をつけていました。狆が焚き火を見て吠えている絵は陳皮という薬を表しています。

帳面をめくると、蚊が十匹と狐が描かれた絵は葛根湯という薬を表し、逆さまに描かれた十人の坊さんは、ズボー湯というオランダ渡りの薬を意味していました。

また、雪の中に象が描かれた絵は肝臓を表しているといい、なぜそうなるのかと尋ねられると、雪は寒いころに降るからだと医者は説明しました。

最後に、赤ん坊を産む女の絵があり、その横で亭主が股間を押さえて逃げ出している絵がありました。これは何かと尋ねると、医者はこう答えました。「亭主が産がきらいでな。山帰来てえ薬だ」

成立と背景

禽語楼小さんはこの噺を「金玉医者」のまくらとして使い、四代目の小さんと当代の小さんは「藪医者」のまくらとして用いています。原話は安永三年に江戸で出た「稚獅子」に収められている「医師」とされています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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