もぎどりもぎどり
見世物小屋で、名ばかりの出し物に次々と銭を取られる話。
あらすじ
伊勢参りの二人連れが神社の境内に入り、裏手にまわると怪しげな見世物小屋が出ていました。「さあ評判、評判。一間のイクチや」という呼び込みにつられ、二人は八文ずつ払って中に入ります。
中には血のついた一間ほどの板が置いてあるだけでした。「こんなもの見せて八文やなんて、銭はどうなるね」と言うと、小屋の者は「とったらもぎどりや、かわろかわろ」と取り合いません。
続いて、九尺ほどの白いさらしを見せられて「白いクジャクだ」と言われたり、ひっくり返したゲタを見せられて「目が二つに歯が二枚のクゲだ」と言われたりしました。
そのたびに二人は銭を払わされましたが、小屋の者はそのつど同じ文句を繰り返すばかりでした。「とったらもぎどりや、かわろかわろ」
成立と背景
上方の「東の旅」シリーズの一節で、「法会」と「軽業」のあいだに位置する話です。結末となるサゲはありません。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

