水の呑み分けみずののみわけ
水の産地を飲み分ける名人が、最後の一杯で降参する話。
あらすじ
水を口に含んだだけで産地を言い当てる、不思議な力を持つ人がいました。最初に飲んだ水について、名高い森の湧き水だと言い当てます。
わけを尋ねられると、「ただ、スーッと流れて行きました」と答えました。次に飲んだ水についても、名高い滝の水だと言い当て、「胸の中で二段に分かれて落ちました」とわけを説明します。
最後に本町筋の西町奉行所で、拷問を受けて気絶した罪人に飲ませる、気付けのための水が用意されました。さすがのこの人物も、これには言い当てられません。
「どうじゃ、どうじゃ」と重ねて問いつめられ、この人物はとうとうこう漏らしました。「恐れ入りました。白状仕ります」
成立と背景
上方に伝わるはなしです。このあらすじは、正岡容の随筆『寄席囃子』に記録が残っています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

