落語の演目

真二つまっぷたつ

滑稽噺秋の噺掘り出し物参詣神田

願掛けの帰り道、何でも真っ二つに切れる薙刀を手に入れた古道具屋が、その効き目を確かめるうち思わぬ結末を迎える。

あらすじ

神田に住む古道具屋の主人が、商売繁盛を願って成田山へ出かけた帰り道、ある農家の庭先で一休みする。豊作で竿が足りないのか、大根を薙刀に掛けて干してあるのが目に留まる。銀杏の葉が落ちて薙刀の刃に触れた途端に真っ二つに割れ、飛んできたトンボも同じように薙刀に触れて真っ二つになった。驚いた主人がキセルを刃に近づけると、これも真っ二つに切れてしまう。

主人が赤さびた薙刀を調べると、備前の刀工が鍛えたという名刀だとわかった。旅の杖代わりにしたいので薙刀の柄を譲ってほしいと申し出ると、家の中で相談していた亭主が指を三本立てて答えた。三十両かと思って高いと言うと、亭主は二分でよいという、けた違いに安い金額を口にする。単位の違いに驚いた主人は喜んで手を打ち、江戸へ向かうことにした。

江戸への道中で草鞋の紐が切れ、薙刀を杖の代わりに地蔵へ立てかけたところ、地蔵まで真っ二つに割れてしまう。成田山の御利益だと考えた主人は改めてお礼参りをすることにし、先ほどの農家に立ち寄って薙刀を預ける。ところがお参りから戻ってみると、農家の亭主は使いやすいようにと薙刀の柄を半分に切り、紐を付けて握りやすくしてしまっていた。

驚いた主人が刃の部分の行方を尋ねると、子どもが悪戯をすると危ないので裏の池に捨てたという。池まで行ってみると、鮒がみな真っ二つになって泳いでいた。そこで主人が自分でも池に入っていくと、向こう岸には真っ二つになって上がってきた。

薙刀に触れたものが次々と真っ二つになるという趣向が、最後には池に入った主人自身にまで及び、真っ二つになって岸へ上がるところで終わる。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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