鯉どろこいどろ
別題: 鯉盗人、鯉こく
料理屋に入った泥棒が、飯代や鯉の値をめぐって主人とやり合う話。
あらすじ
料理屋に泥棒が押し入りました。刃物で主人を脅し、「金を出せ」と迫ります。主人が「金は銀行に預けてあって手元にない」と言うと、泥棒は「うそをつけ、昼の無尽で三百両入ったのを知っているぞ、出しちまえ」とすごみます。
震えあがった主人は三百両を差し出しました。すると泥棒は「腹が減ったから飯を食わせろ」と言い出します。主人が「手前どもは料理屋ですから、商売物をただで差し上げるわけにはまいりません」と答えると、泥棒は「勘定は払ってやるから食わせろ」と言いました。
「お膳は何にいたしましょう」と聞かれた泥棒は「鯉こくにしてくれ」と注文します。ぜいたくにも鯉こくで満腹になった泥棒は「いくらだ」と尋ね、「三百両ちょうだいいたします」と告げられて、先ほど奪った三百両をそっくりそのまま取り返されてしまいました。
ぶつぶつと文句を言いながら外へ出ると、待ちかまえていた子分たちが「親分、中の首尾はいかがでした」と尋ねます。泥棒は声をひそめてこう答えました。「シーッ、鯉が高い」
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

