落語の演目

子殺しこごろし

滑稽噺夫婦女房

金ほしさにもらい子をした夫婦が、手に余って恐ろしい手を使う話。

あらすじ

借金で首が回らなくなった夫婦のもとに、子をもらって育てれば五十両出すという話が持ち込まれました。五十両ほしさに引き受け、借金のめどはついたものの、もらった子供は手がかかるうえに夜泣きもひどく、次第に邪魔に思うようになります。

夫婦は子供を熱い風呂に入れたあと、炭火をかんかんに起こしてふとんを頭からすっぽりとかぶせ、全身に吹き出物をこしらえて死なせてしまいました。そして疱瘡で亡くなったことにして片づけます。

悪運が強いのか、その後は暮らし向きも楽になっていきました。しかし亭主は女郎にのぼせて家を空けるようになり、女房はやきもちから、つい昔の悪事を口にしてしまいます。世間に知られては大変だと、亭主は仲直りをすることにしました。

「いま三河屋の御用聞きに酒を一升とどけてくれと頼んだから、仲なおりに一杯やろう。これから肴を買ってくるから、酒屋の御用が来たら、返事をしておいてくれ」と亭主は言い残して外へ出ていきました。

そのとたん、かねての子殺しの詮議でお手先衆が踏み込んできます。「御用っ」という声に、家の中の女房は酒屋の使いが来たと思い込み、こう答えました。「おや、酒屋さんかえ」

成立と背景

初代円左が高座で演じたときの速記だけが今に記録として残っており、それ以降はほとんど演じ手がなく、めったに高座にかけられることのない珍しい噺となっています。内容の重さも一因とみられます。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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