肥舟こえぶね
別題: 肥舟茶屋
座敷でそそうをした芸者が、唄でごまかそうとして言い当てられる話。
あらすじ
ある旦那が何人もの芸者をあげて、座敷でにぎやかに遊んでいるうちに、その中の一人がうっかりおならをしてしまい、一座はしんと静まり返ってしまいました。だれもが驚いた顔をしていました。
きまり悪くなった芸者は、とっさにその場をなんとかごまかそうと思いつき、澄ました顔で「淀の川瀬のナア、景色をここに、引いて上るヤレ三十石舟」と大きな声で唄い出しました。
旦那が「それはなんの唄だ」と尋ねると、芸者は涼しい顔で「三十石上り舟の唄でございます」と答えます。旦那はにやりとしてこう言いました。「そうかい、わしはまた肥舟の唄かと思った」
成立と背景
上方の噺です。東京では、芸者が障子をあけて「帆掛け舟が通るからごらんなさいよ」と言い、旦那が「いまのは肥舟だったか」と返すサゲで演じられ、小咄集「四宿の屁」に収められています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

