金玉医者きんたまいしゃ
別題: 顔の医者、すが目、頓智の医者、緻め、蔽医者
患者の来ない医者が、思いがけない診療で娘の気鬱を治してしまう話。
あらすじ
患者の来ない藪医者のところへ、八丁堀の大店・伊勢屋から迎えが来ました。長患いの娘を診てほしいという頼みでした。
医者が診立てると、娘の病は気がふさぐことによるものだとわかりました。部屋を開け放ち、薬を飲ませるだけの毎日でしたが、次第に娘の具合はよくなっていきます。
伊勢屋の主人が治療の秘訣を尋ねると、医者は白状しました。膝をついて下半身の一部をわざとのぞかせ、驚かせて笑わせたことが効いたのだといいます。
主人は「それなら私もやってみよう」と、自分の娘の前で同じことを試します。まさか父親がそんなことをするとは思わなかった娘は、大笑いしたひょうしにあごを外してしまいました。
慌てた主人が医者を呼びに走らせます。「先生、たいへんです」「どうしました」「少し見せすぎたので、娘のあごが外れてしまいました」。医者は答えました。「そりゃああまり薬が強すぎました」
成立と背景
「金玉」では具合が悪いというので、別の仕草に置き換えた改作と考えられ、「顔の医者」「頓智の医者」の題でも演じられます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
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- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

