落語の演目

傘の化け物かさのばけもの

滑稽噺武士見立て

別題: 破れ傘、落武者、福田八郎

山中の一軒家で美しい女に会った武士が、正体を知る話。

あらすじ

武者修行の武士が山中で道に迷い、思案していると一軒のあばら家を見つけました。一夜の宿を頼むと、女一人の侘び住まいなので男は泊められないと断られます。物置の隅でもかまわないと重ねて頼み、ひとまず上がるよう通されました。

囲炉裏の火で見ると、たいそうな美人です。よもやま話をするうちに立て膝をしたり流し目を送ったりするので、武士は我慢できずに抱きつきました。ところが投げ飛ばされて気を失います。

気がつくと家も何もない草の野原でした。かたわらを見ると、破れ傘が一本落ちています。

「さてはいまのは傘の化け物であったか。道理でサセそうでサセなかった」。

成立と背景

破れ傘は差せそうで差せないことと、男女の仲を掛けた考え落ちです。伝わりにくいときは、させそうでさせないともう一押し説明します。八代目桂文治は「福田八郎」、三遊亭円歌は「落武者」の題で演じました。原話は寛政十一年に出た『謡戯常談』の「化物」です。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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