軽業かるわざ
伊勢参りの道中で見世物にだまされた二人が、軽業小屋で失敗を目にする話。
あらすじ
気の合う二人連れが伊勢参りの道中、ある村の神社に見世物が出ていると聞きつけ、誘われるままに中へ入りましたが、まんまとだまされて銭を取られるだけに終わってしまいました。
それでも二人はまったく懲りることなく、すぐ隣にまた今度は軽業の小屋が出ているのを見つけると、これはおもしろそうだと性懲りもなく、二人そろってまたそこへ入ってみることにしました。
小屋の中では太夫が長々とした前口上をとうとうと述べています。ちょうどそれが続いている最中に、綱渡りをしていた芸人が足を滑らせてバランスを崩し、真っ逆さまに落ちてしまいました。
思いがけない事故をその場で目の当たりにしてすっかり肝を冷やした二人は、互いに顔を見合わせながら青ざめ、口をそろえて思わずこう言い合いました。「長口上は大けがの元や」
成立と背景
上方落語の「東の旅」の一部です。落ちにはほかの型もあり、「太夫も木から落ちる」「軽業中がいたい」のように結ぶこともあります。この後「地獄八景」へ続けると予告して切ることもありますが、実際に続けて演じられることはまれです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

