からし医者からしいしゃ
要領を得ない患者に、藪医者がでたらめな煎じ方を教える話。
あらすじ
喜イ公というまぬけな男が、体の具合がすっかり悪いといって医者にかかりました。頭がしびれる、足に頭痛がする、腹があかぎれになった、という何とも要領を得ない訴え方をします。
医者がひととおり診察してみると、これはだいぶ具合が悪いというので、せんじ薬を出すことにしました。「薬の中へ水を入れて、二合にせんじなさい」といかにもまじめな顔で告げます。
喜イ公が「それは二合の水を一合にせんじるのではありませんか」と聞き返すと、医者は「いや、一合の水を二合にせんじつめるのじゃ」と言い張ります。ほかに何か入れるかと尋ねられた医者は「わさびか、からしを入れなさい」と答えました。
あまりにもばかばかしい指示の数々に、喜イ公がこらえきれずについに笑い出してしまうと、医者はひどく慌てた様子で、あたふたとこう言いました。「あっ、笑ったら効かん」
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

