落語の演目

唐茶屋からぢゃや

滑稽噺吉原上方

密航して唐土に着いた男が、言葉の通じない廓で節を披露する話。

あらすじ

総兵衛という男が、隠居の家で『朝比奈島めぐり』という本を見せてもらいました。そこに描かれた小人島や女護島に自分も行ってみたくなり、とうとう船で密航してしまいます。

小人国、大人国を次々にまわり、やがて唐土にたどり着きます。そこで先に渡っていた日本人と出会い、もてなしを受けたうえ、連れ立って廓へ遊びに出かけることになりました。

廓に出てくる女たちは、どれもこれもちんぷんかんぷんの言葉しか話しません。それでもすっかり興が乗ってきた総兵衛は、みなに向かってこう申し出ました。「河東節をやりましょう」

唐人の一人が「これはめずらしい。それでは私はあなたに昔のお金、小二朱をあげましょう」と応じます。ところがそう言っているそばから、唐人たちはみな慌てて逃げ出してしまいました。

「どうしていなくなったのだろう」と首をかしげていぶかしがる総兵衛に、連れの日本人が種明かしをするようにこう説明しました。「逃げるわけさ。私が小二朱で、おまえが河東だから」

成立と背景

小二朱と河東という名は、明を相手に戦った加藤清正・小西行長の名にかけた地口です。上方では、女がトラに酔いつぶれて「トラは加藤にはかないません」と河東節で逃げ出す型でさげることもあります。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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