落語の演目

かかあ違いかかあちがい

滑稽噺上方落語が原話引越し縁組み

別題: 婚礼の間違い

同じ日に嫁を迎えた二軒で、花嫁が入れ替わってしまう話。

あらすじ

甚兵衛の世話で、長屋の喜六に縁談が持ち上がりました。喜六は相手の顔も見ないうちから「思いついたが吉日」とその日のうちに祝言をあげることに決め、風呂へ出かけてしまいます。

同じ長屋には清八という男も住んでおり、この日ちょうど清八にも嫁取りの話が決まっていました。ところがあいにく仲人の甚兵衛が用事で出払っていたため、代わりの仲人が花嫁を連れて回ることになります。

喜六の家を訪ねると本人はまだ風呂から戻らず戸が閉まっていたため、代わりの仲人はまちがえて花嫁を清八の家へ連れて行ってしまいました。同じように清八の花嫁も、代理の仲人によって喜六の家に置いていかれます。

翌朝になって甚兵衛がやって来て、ようやくまちがいに気づきました。喜六と清八は相談し、家についている建具や家具のようなものだから女房も家の付き物だろうと、いっそお互いに住まいごと入れ替えようということになります。

ところが引っ越してみると、それぞれの女房もちゃっかり後をついて来てしまいました。「こらこら、お前は来ちゃいかん」「おれのところの付け物も来た」と、二人はすっかり困り果てます。

思案の末、二人はこう決めました。「今度はわてらが家の付け物になって、嫁はんにすっと宿替えしてもらいましょう」

成立と背景

付け物とは、天井板や床板、敷居のように家に据え付けられ、取り外しのできる建具や道具を指す言葉です。サゲは「付け物」と「漬け物」を、さらに漬け物を漬ける桶を「宿」と呼ぶことにかけたものですが、今日ではわかりにくくなっています。

三代目三遊亭円馬や二代目桂三木助が演じ、現在は桂小文枝が高座にかけている上方の噺です。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ