落語の演目

書いた物が物言うかいたものがものいう

滑稽噺上方落語が原話吉原

厠から聞こえる声の正体が、落とし紙に使った証文だと分かる話。

あらすじ

ある女郎屋の便所で、毎晩どこからともなく気味の悪い声がすると評判になり、それを聞いた女郎たちが次々に気を失ってしまうという物騒な騒ぎが、夜ごとに繰り返し続いていました。

気味が悪くなった店の者たちが、ある夜のことこっそり便所のあたりを調べてみると、床のずっと下のほうから確かに「またあしたも入れろ」という低い声が聞こえてくるのでした。

さらに念入りに正体を突き止めてみると、以前に落とし紙として便所へ何度も捨てられていた古い証文が、声の原因だったのだとわかりました。「なるほど、書いた物が物言う」

成立と背景

「書いた物が物言う」ということわざは「証文が物言う」ともいい、証文を書いた本人がすでに世を去っていても、それが後日の確かな証拠として残る、という意味を持っています。

この噺は、そのことわざをそのまま文字どおりの意味に取り、証文がまさしく本当に声を出すという形にこしらえて、そのままサゲにしたという上方の噺なのだとされています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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