駕籠賃かごちん
駕籠賃を体の寸法で払うと約束した侍が、二度目に困る話。
あらすじ
吉原へ急いでいた一人の武士に、駕籠屋が声をかけます。武士は乗ってやってもよいが急いでいるのだと言い、駕籠屋が「駕籠賃ははずんでくださいまし」と頼むと、武士はこう答えました。「拙者の品物の長さだけ出してやろう」
いきな申し出だと喜んだ駕籠屋がこっそり確かめてみると、なるほど並外れて大きなものでした。おかげで駕籠屋はこの日、思いのほか多くの祝儀をもらい受けることができました。
数日後、駕籠屋は再びその武士に出会い、乗ってくれるよう声をかけます。武士が「先日の通りでよいか」と尋ねると、駕籠屋は喜んで「けっこうでございますとも」と答えました。
ところがもらった祝儀が思ったより少なかったので、駕籠屋はためしに武士の前を確かめさせてもらいます。すると今度はすっかりちぢこまっていました。「こりゃどういうわけで」と駕籠屋が尋ねると、武士はこう答えました。「きょうはもう用がすんだのだ」
成立と背景
この噺は、もとになっている「蔵前駕籠」というべつの噺を、際どい内容を含むいわゆるバレ噺として演じられるように直したものだろうと、古くから考えられている噺なのです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

