影法師盗人かげぼうしぬすっと
見つかった泥棒が、影法師だと言い張る短い話。
あらすじ
ある家にこっそり忍び込んだ泥棒が、部屋の中をあちらこちらと物色していたところへ、あいにく思いがけず主人が帰ってきてしまいました。泥棒はとっさに隠れる場所を探しはじめます。
泥棒は部屋の暗がりを幸いに、壁へぴたりと自分の体をつけて息をひそめました。ところが目ざとい主人にすぐさま見つかってしまい、「そこにいるのは誰だ」と問い詰められます。
すっかり追い詰められた泥棒は、逃げ場もないままとっさに知恵を絞り出し、いかにも落ち着き払った顔つきのまま、開き直るようにしてこう言い逃れました。「あなたの影法師です」
成立と背景
この小咄は「杭盗人」という噺と同じ仕掛けを持っています。原話は安永二年に江戸で出版された「聞上手」という本に収められた、「泥坊」という一話にあるとされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

