鏡代かがみだい
呉服屋の娘に恋文を忍ばせた男が、返事の包みを開けて落胆する話。
あらすじ
ある男が、贔屓にしている呉服屋の娘に一目惚れし、すっかり恋わずらいをしてしまいます。友人の知恵を借り、娘が裁縫の稽古に通っていることを幸いに、下女を通して仕立て物を頼むことにしました。
男は、渡す反物の中にこっそりと自分の恋文を忍ばせておきました。まもなく仕立てが上がってきたという知らせが届き、男は期待に胸をときめかせながら急いで受け取りに向かいます。
受け取った品の中から紙包みが出てきたので、男は色よい返事に違いないと喜んで開けてみます。ところが包みの中身はただの一円紙幣で、その表には「お鏡代」とだけ書きつけてありました。
成立と背景
この噺のサゲにある「お鏡代」は、鏡でも見て自分の顔と身の程を考え直せ、という意味を持たせたものです。もとは短い小咄でしたが、二代目柳家つばめがひとつの噺としてまとめ上げました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

