蛙の牡丹餅かえるのぼたもち
隠したぼた餅を蛙と入れ替えられた小僧が、飛び跳ねる中身に声をかける話。
あらすじ
使いに出ていた小僧の長松は、駄賃としてぼた餅をひとつもらいました。帰ってから食べようと考え、桶の下にそっと隠し、「もし人が見つけたら蛙になってしまえよ」と唱えてから出かけて行きます。
それを物陰でこっそり聞いていた主人は、おもしろがってひとつからかってやろうと思いつきます。わざわざ本物の蛙をつかまえてきて、桶の下に隠してあったぼた餅とそっくり入れ替えておきました。
用事を終えて帰ってきた長松が桶を持ち上げると、中から本物の蛙がぴょんぴょんと飛び出してきました。驚いた長松はあわててこう声をかけます。「オイオイ、おれだ。そんなに飛ぶとあんが落ちる」
成立と背景
この噺を得意な演目にしていたと伝わっているのは、明治時代に高座に上がっていた三遊亭円麗という名の演者です。円麗については、この噺との結びつきのほかに、多くが知られていません。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

