落語の演目

十七蔵じゅうしちぐら

滑稽噺上方落語が原話見立て

枕を蔵に見立てて自慢し合ううちに、数がどんどん増えていく話。

あらすじ

大工が女房に「寺田さんの旦那は蔵付きの家を建てたというのに、おまえさんはだらしがない」と叱られ、仕事を探しに家を追い出されてしまいました。

とぼとぼと道を歩きながら友達に愚痴をこぼすと、「蔵ぐらいなんだ、おまえの家にも枕という蔵が二つあるじゃないか」と励まされました。

別の友達に「うちは五人家族だから蔵が五つ、枕が五つある」と得意げに話すと、「そんな蔵ならおれの家には十ある。枕が五つに胸ぐらが五つだ」と言い返されました。

さらに別の友達に「五人家族なら蔵が十だな」と言うと、「そんな蔵ならおれの家には十七ある。枕と胸ぐらで十、股ぐらで十五だ」と返されます。

「あとは」と聞くと、答えが返ってきました。「かかあのいらくらに、おれののらくら」

成立と背景

上方に伝わる噺で、原話は貞享四年に江戸で出た『正直咄大鑑』に収められている「御家の八蔵」です。

サゲの「いらくらののらくら」は、事に応じて慌てたり長々と怠けたりする性分を表す言葉を二つに分けたものです。東京では意味が伝わりにくいため、「おれのあぐらにかかあののらくら」と変えて演じられます。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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