欲しい物覚え帳ほしいものおぼえちょう
買ったつもりを帳面につける男たちが、書いた中身で言い争う話。
あらすじ
何でも欲しい品を、買ったつもりで書きつける「欲しい物覚え帳」なるものをこしらえ、それで気を紛らせている男がいました。
それを見た友だちが真似をして帳面をつくったところ、二人の帳面にそろって「女房が横丁の金物屋のお鉄」と書いてあったので、「おまえ間男だ」と喧嘩になってしまいます。
別の友だちが仲裁に入り、事情を聞きました。「なるほど、あっちが昨日の日付けで、こっちが一昨日の日付だから、おまえが間男に違いない。仕方がないから七両二分の間男代金を出して、女をこっちへもらっちまえ」
一人が「冗談じゃねえ、そんな金があるなら、こんな帳面をこしらえて気なぐさみをしちゃいねえ」と言い返すと、仲裁役はこう言いました。「わからねえやつだな。この帳面へ七両二分出と書きねえ。それから、そっちの帳面へ七両二分入りと書きねえ」
成立と背景
名人の円喬が演じた噺です。「気違い帳」と同工異曲のはなしとされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
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戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

