人俵ひとびょう
乞食を米俵に入れて質草にし、廓へ繰り出す算段をする話。
あらすじ
算段上手の吉兵衛が、友人と吉原へ繰り出すことになりましたが、あすには金が入るものの今日は持ち合わせがありません。
そこで町内の乞食に五百文を与え、ひと晩だけ米俵の中に入ってもらう算段をします。この俵を米屋へ運び、あすまでの質草だと二両を借り出しました。
吉兵衛はそのまま吉原へ向かってしまいますが、その晩、米屋に賊が二人組みで押し入り、俵の中身を米だと思い込んで担ぎ去ってしまいます。
俵の中の乞食が「あすの朝というお約束でしたが、たいそう早かったですね」と声を上げたので、後ろを担いでいたほうの泥棒はびっくりしました。「おいおい、こりゃ人だぜ」
前を担いでいたほうの泥棒が言いました。「四斗なら二斗ずつ分けよう」
成立と背景
サゲの趣向は「逆さの葬礼」という噺と同じで、現在ではほとんど演じ手がありません。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

