初夢はつゆめ
屑屋夫婦のもとに大金が転がり込み、栄華のはてに目が覚める話。
あらすじ
大みそかの晩、雪が降るなかで屑屋の夫婦が「寒い寒い」と言い合っていると、気の早い宝船を売る声が聞こえてきました。ちょうどそこへ、表で若い男が倒れ込みます。
介抱していると、その男はいつのまにか姿を消してしまい、あとには男が持っていた大金だけが残されました。
これをもとに夫婦は贅沢な暮らしを始めます。亭主は向島に別荘を構えて女を囲うようになり、それがもとで夫婦げんかになりました。
女房は死んで亭主にたたってやると言い残して家を飛び出そうとしたところで、目が覚めます。女房も同じころに目を覚まし、見た夢の話をして、夢でよかったと言い合いました。
そこへ、昨夜介抱してもらった礼を言いに、一人の男が新年のあいさつにやってきます。あのおかげで大金を失わずに済んだこと、主人に認められて日本橋に支店を持たせてもらえることになったこと、そして身寄りがないため、これを機に恩人であるお二人を実の親として迎え、孝行したいと考えていることを伝えました。
亭主が言いました。「おおい、ばあさんや、これもまた夢じゃねえか」
成立と背景
「夢屋」「夢の酒」などと同じ趣向で作られた噺です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

