八足はっそく
別題: 姉の八足
読み書きのできない男が、言葉の意味を取り違えて怒鳴り込む話。
あらすじ
読み書きのできない男が、いたずら者にからかわれ、「貴様」という言葉は、のろまを表す偏に「あほう」と書くのだと教え込まれました。
男は「それでは本家の旦那が私を『貴様』と呼ぶのは、馬鹿と言っているのと同じではないか」と怒り出し、旦那のところへ怒鳴り込みに向かいます。
途中で旦那の店の番頭に出会います。番頭が先日の料理の礼にと祝儀を渡そうとしますが、男はそれを地面にたたきつけて、そのまま旦那の家に飛び込みました。
しどろもどろに文句を並べる男に、旦那が「貴様」の字の本当の意味を説明すると、男もようやく納得します。そこへ旦那の子供が迎えに来ました。
旦那が「お前の子息か」と尋ねると、男はまた腹を立てます。「四足だなんて、よくも畜生にたとえましたね」
旦那が「子息とはむすこのことだ。子息はこの子一人かい」と言い直すと、男が答えました。「はい、姉の八足はまだ学校から帰りません」
成立と背景
上方ばなしです。原話は元禄十六年に米沢彦八が著した「軽口御前男」に収められている「子数のはき違へ」とされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

