落語の演目

白銅の女郎買いはくどうのじょうろかい

滑稽噺銭勘定吉原

別題: 白銅、五銭の遊び

わずかな銭で吉原に上がったという自慢話の、種明かしをする話。

あらすじ

若い衆が集まって、遊里通いの話で盛り上がっています。そのなかの一人が、ゆうべ白銅貨一枚で吉原に上がったのだと自慢げに話し始めました。

詳しく聞くと、五銭五厘だけを持って吉原へ出かけ、おでん屋で五厘のこんにゃくを食べ、あたりをひやかして歩いているうちに大引けの時刻になったといいます。

三味線の音に合わせて投げ節を口ずさんでいると、「ちょいと色男」と女の声がかかりました。持っていた白銅貨を見せると、女は何かと見間違えたらしく「あとはあたしが引き受けた」と言って店に上げてくれました。

廊下にあった飯を盗み食いし、梅干しを思い出しながら食べているうちにお開きの時刻になります。若い衆が来たので白銅貨を投げ出すと、女は「二十銭の銀貨だと思ったから上げてやったのに」と目を回しそうになりました。

「また埋め合わせに来るから」と言い訳をして外に出ると、いつもの馴染みの家の前で、留さんの馴染みの女が客を送り出しているところに行き会います。その女から、たまには留さんにも顔を見せてほしいと伝えてくれと頼まれた、という話をしていると、居合わせたもう一人の男が、自分のなじみの女も何か言っていなかったかと割り込んできました。

男は「あの人はどうしているのかと聞かれたので、いまは火の番をしていると答えた。ほんとうのことを言えとせがまれたので、近ごろ勤め人になったと言い直した」と続けます。「どこに勤めているのかと聞かれたので、千住から草加まで走るがたくり馬車に勤めていると答えた。御者か車掌かと聞かれたので、馬の掃除係だと言ってやった」

話を聞いていた男は顔をしかめました。「そりゃあ、なお悪いや」

成立と背景

サゲのない廓噺です。明治三十年ごろに演じられていたものを、初代柳家小せんが手を加えて今の形にしたと伝えられています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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