落語の演目

五人組ごにんぐみ

滑稽噺聞き違い江戸

峠村の字の書き手を尋ねた役人が、答えを取り違えるバレ噺。

あらすじ

江戸時代には、隣近所の五軒が助け合う自衛のための組織として「五人組」というものがありました。この言葉は、五本の指が力を合わせるということから、自慰の意味でも使われていました。

峠村というところへ江戸から役人がやってきて、村境の棒杭に書かれた文字を見とがめます。「その文字は手偏に上下とある。峠村でなくて『かせぎ村』か、または『せんずり村』か」と、山の代わりに手の字が使われているのではないかと注意しました。

「誰があの字を書いたのじゃ」と役人が問うと、村役人は「五人組でござります」と答えます。役人はこう応じました。「なに、五人組がかいた? ならばこのたびは許す。今後せんずりは相ならんぞ」

成立と背景

「五人組」は、五軒が助け合う江戸時代の自治組織を指す言葉です。近年はこの仕組みを知らない客が増え、説明をあらかじめ添えないと意味が伝わりにくくなっているといわれます。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ