落語の演目

五十四帖ごじゅうよんじょう

滑稽噺女房花魁

遊女を女房にして身を持ち崩した男の家の、苦情の数を源氏物語にかける話。

あらすじ

村崎式部は、ある藩に仕えて祐筆を務める男でした。のっぺりとした顔立ちの美男で、もとは品行もよかったのですが、ふとしたはずみで吉原通いを始めてしまったのです。周囲も次第に心配し始めます。

玉屋のおいらん・中将という女性が式部に夢中になり、身請けされて式部の女房になりました。しかし祐筆の身でありながら遊女を女房にするとはふとどきだと、式部は藩を辞めさせられ、手習いの師匠をして暮らすことになります。

はじめは夫婦仲もよかったのですが、美男の式部が近所の娘たちの評判になるにつれ、女房がだんだんやきもちを焼くようになりました。反物の仕立てを菓子屋の娘に頼んだことから、とうとう夫婦げんかに発展します。

手習いの師匠らしく、式部は手元にあった源氏物語五十四帖をかたっぱしから投げつけ、まくしたてる文句にも桐壺や帚木、澪標、乙女、須磨といった巻の名を次々に読み込んでいきました。

見かねた母親が隣家のかみさんに仲裁を頼みます。かみさんが「おっかさんも大変ですねえ。ご新造さんも、やきもちがすぎるせいか、始終苦情が絶えませんねえ」と言うと、式部はその数をこう訂正しました。「いえ、五十四帖でございます」

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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