源太の産げんたのさん
産婆の留守に忍び込んだ男が、妊婦に化けて取り繕うバレ噺。
あらすじ
源太という男が、産婆の娘に恋をしました。ところが産婆に反対されて家に入れてもらえません。そこで産婆が留守にしているすきをついて、娘に会いに通うようになりました。
ところがある日、産婆が思ったより早く家に帰って来てしまいます。源太は、産婆の目が近眼であるのをいいことに、とっさに身重の妊婦のふりをしてその場をごまかそうとしました。
産婆は「どれどれ見ましょう」と源太のおなかに顔を近づけ、両手でていねいにさすり始めます。そのうちにビーンと跳ね上がったものが、産婆の顔にビシャリと当たってしまいました。
顔に当たったものの正体に気づいた産婆は一瞬目を丸くしましたが、それでも動じたそぶりは見せません。すました顔のまま、産婆はこう言ってのけました。「あ、邪見な子や」
成立と背景
にわか、つまり即興の寸劇を起こりとする上方ばなしです。桂米朝が桂南天から聞いたところでは、跳ね上がったものに触れて「元気な子や」と言うやり方でサゲることもあったといいます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

