げんこ車げんこぐるま
「げんこ」の意味をわざと取り違えた客が、車夫を殴って払う話。
あらすじ
町を流していた人力車の車夫が「旦那、ゲンコでいかがです」と声をかけてきました。男はゲンコということばの意味を知らないふりをして、そのまま黙って車に乗り込みます。
目的地に着いて車を降りるとき、車夫が「八十銭です」と料金を告げると、男はいきなり車夫をなぐりつけました。そのうえで代金として五十銭だけを渡して立ち去ろうとします。
いきなりなぐられた車夫が驚いて「旦那、なんでそんな乱暴なことをするんです」と食ってかかると、男はすました顔のまま、こう言い放ちました。「ゲンコというたやないか」
成立と背景
ゲンコということばは、町を流す車を引く車夫のあいだで五、または五十を指す符丁として使われていました。人力車が姿を消した現在では、あまり通じにくくなっている符丁です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

