落語の演目

源平げんべい

地噺吉原親子

別題: 源平穴さがし、源平盛哀記、義経鴨越え

義経の生い立ちから壇の浦までを、しゃれを重ねて聞かせる地噺。

あらすじ

この噺は、まず義経の生い立ちから順に語り起こし、木曽義仲との戦いを経て、義経がひよどり越えのがけを駆け下りるくだりへと調子よく話が進んでいく構成になっています。

鹿も四つ足、馬も四つ足だからと、軍勢を崖の下へ降ろそうとしましたが、馬はなかなか降りません。特別に手当てを与えるとようやく降りたので、これを費用取り越えと呼ぶようになった、とおどけた口ぶりで語りながら話は進み、壇の浦の場面に入ります。

義経が平家方の時子姫の舟に飛び移り、いままさに討ち取ろうとしたとき、平家の武将である能登守教経が駆けつけます。時子姫は少しも騒がず、八木節の調子で「あーあ、さても一座の皆さま方よ、ちょいと辞世を読み奉つる。長門壇の浦で切らりょとままよお」と唄いました。

義経が「抜いた刀がしまわりょか、よいしょ」と合いの手を入れると、教経も仕方なく「ヒッ、ヒッ、ヒャララ」と踊り出してしまいます。能登守が踊ったばっかりに、平家は西海で滅びることになり、話は最後に「踊る平家は久しからず」という洒落で締めくくられます。

成立と背景

地ばなしの一つで、演目の前に「熊坂」を付けて演じることもあります。鵯越えのくだりだけで切り上げるときは、費用取り越えの洒落のほかに「これほど馬を大切にした人はいない。おかげで戦の評判より、吉原と洲崎の評判のほうが高かった」という結び方も使われます。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ