落語の演目

月宮殿星の都げっきゅうでんほしのみやこ

滑稽噺上方落語が原話女房

鰻を追って天へ昇った男が、雷や月の宮殿を見物してへそを持ち帰る話。

あらすじ

するすると上へ上へ抜けていくウナギを何とかつかまえようとして、そのまま天まで昇ってしまった男がいました。天では雷を鳴らす五郎蔵という者の世話になり、雷仲間の姿になって天国見物をしてまわります。

天上にある織物工場では、職人たちが虹を織っているところを見物し、続けて雲をこしらえているところも見てまわりました。月宮殿まで足を伸ばすと、星たちがきれいに掃除をしています。

御殿の奥にあったつづらを開けると、中にはへそがぎっしり詰まっていました。一つ食べてみると、たちまち不思議な力がついて体が宙に浮くようになったので、男はつづらを背負って逃げ出します。

追手がかかる中、落とし穴に足をすべらせて下界へ落ちると、そこはちょうど自分の家の裏口でした。女房は、空は晴れているのにこんなものが落ちて来たと驚き、杓でたたきながら顔を見ると、なんと亭主だったので二度びっくりします。

女房が「どこへ行って来たのですか」と尋ねると、男は「雷のところでみやげにへそを盗んで来た。なんでおれを杓で打ったんだ」と答えます。女房はこう言い返しました。「へそ(江戸)のかたきを長杓(長崎)で打った」

成立と背景

幕末のころに林家曲丸が作ったと伝えられる上方ばなしです。ウナギが天に昇っていく発端の部分には原話があり、笑話集「軽口花咲顔」に収められている「鰻の天上」という一話がもとになっています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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