芸子草げいこそう
歌を唄う草を宴席に持ち込んだ旦那が、恥をかく話。
あらすじ
植木屋が旦那のところにやって来て、おもしろい草が手に入りましたと売り込みます。芸子草という名で、歌を紙に書いて鉢の下に入れておくと、その歌を唄い出すのだといいます。
値は張るけれどどうですかと勧められた旦那は、半信半疑で試しに「福寿草」と書いた紙を鉢の下に入れてみました。すると本当に「春の日の……」と唄い出したので、旦那はすっかり感心してこの草を買い求めます。
旦那はこの芸子草を宴会の席に持ち込み、床の間に飾りました。ところが紙に歌を書いて仕込んでも、ウンともスンとも唄い出しません。恥をかいた旦那は植木屋のところへ怒鳴り込みました。
植木屋は旦那の話を聞いてこう答えました。「あ、それは置いたところがいけません」「なんでや」と旦那が尋ねると、植木屋はこう言いました。「芸子草、床はっとめません」
成立と背景
床の間に飾ってはならないという意味の「床」と、芸者が客を取る場である「床」とをかけたことば遊びが、この噺のサゲに仕組まれています。もとは上方に伝わる小ばなしです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

