戎小判えびすこばん
別題: 桂馬、鼻の上桂馬
恵比須からもらった小判が額から離れなくなった男が、取り方を尋ねる話。
あらすじ
いつまでもかぶり物を取らない男に、わけを尋ねました。毎日えびす様に福を授けてくださいと参詣したところ、ちょうど七日目にえびす様が現れたので両手を出すと、それぞれの手に小判を一枚ずつ授かったといいます。
ところが甲子年のえびす金といって使えないのではないかと思ったとたん、小判が二枚とも額にくっついて離れなくなった。それで隠しているのだと打ち明けました。
見せてもらうと、えびす金どころか慶長小判で、本物の金です。それを聞いた男は、何とか取れないかと頼みました。二枚は難しいが一枚なら十分取れると言われ、一枚でいいから方法を教えてくれと言います。
「鼻の上へ桂馬を打て」。
成立と背景
小判の金と将棋の駒の金を掛けたサゲです。上方種で、東京では「桂馬」と題して演じられました。原話は宝永六年に京都で出た『軽口利益咄』の「念仏講」です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

