落語の演目

ドクトルどくとる

滑稽噺上方落語が原話医者

止まらない病を訴える二人の患者に、医者が前金だけ取る話。

あらすじ

喜六という男が、両腕がひとりでに動き続けて止められなくなる、妙な病にかかってしまいました。体操をしている最中にコキンと音がして、そのまま動き続けているのだといいます。

源兵衛さんの紹介で、横丁に開業したドクトル先生のもとへ診てもらいに行きました。そこへ、今度は涙がひとりでにあふれて止まらないという女の患者もやってきます。

ドクトルは「わたしは前金をすぐとるのじゃ」と言って二人からいくらかずつお金を受け取り、しばらく待たせたうえで薬を調合しはじめました。

赤い薬が女性用、白い薬が男性用だと言われていたのに、助手が取り違えて逆に飲ませてしまったため、二人の症状はますますひどくなってしまいます。

仕方なく喜六をおさえつけて綱でしばると、今度は伝染したかのようにドクトル自身の手も動き出しました。女の患者がそばへ寄ると、「さわるな、さわるな」と言いながら泣き出す始末です。

助手があきれて「先生、それでもドクトルですか」と言うと、ドクトルはこう答えました。「いえ、スグトルです」

成立と背景

上方ばなしです。前金を取るくだりを入れておかないとサゲの「スグトル」がわかりにくいため、桂小南は「カネトルです」とサゲることがあります。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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